ゴッホ展へ行きました [美術館]

青山祭りの前、午前中はゴッホ展を見ていました。

P1040136.JPG


見るたびに、やっぱりゴッホはすごいと思ってしまいます。
圧倒的です。
8月にオルセー展を見ました。人々に愛される絵画は力を持っていると思います。
でも

迫ってくる圧倒的な感情・色・激しさ

ゴッホを見るたびに何かに貫かれたような気がします。

今回感動するのは何百点にも及ぶ素描の数々です。
ゴッホは学校に行くなどして、師に付ついて絵の本格的な勉強をしていません。
何枚も何百枚も素描を描いて絵の勉強をしてくのです。
私たちは「ひまわり」に代表される
あの大胆な色使いの絵や、
あるいはゴーギャンとのいさかいの中で耳を切り落とすという
エキセントリックな側面などでゴッホを理解していますが
牧師になろうとして挫折し
画家になろうとしても挫折して
埋もれたままで死んでいくゴッホの姿を見つめなければいけませんね。


その生涯を見て、素描や荒削りの初期作品を見ていったとき
宮沢賢治との共通点を感じました。

信仰心、兄弟愛、無名で終える生涯、共同体への夢

貧しい人のために自分の全てを捧げる馬鹿正直さ。
それゆえに周りはあきれ、離れていく。
共同体をつくろうという夢を持ちながらうまくいかない性格。
それでも唯一どこまでも自分を信じ支えてくれる弟妹




雨ニモマケズです。



この展覧会でおもしろい取り組みは
「アルルの寝室」の再現です。
あまりにも代表的な作品ですが、二次元が三次元になるとゴッホがリアルな存在になってきます。
不規則な形の小さな部屋
ベッドとテーブルと椅子
このベッドについてゴッホの話が残っているそうです。
鉄製のベットは嫌で暖かみある木のベッドにしたいと。
そして本当はこのベッドの上に女性を描くか
ゆりかごを描きたかったのだと。家庭のぬくもりを求めていたゴッホ。

ここでゴッホが息をしていたと思えて、ちょっとした感動です。



20年以上前MOMA展でゴッホの絵を見て、
どうしてもゴッホ美術館に行きたくてオランダに行きました。
5年前には家族でアルルにも行きました。黄色い家の幻想、星月夜のイメージ、感動でした。(娘は精神病院しか覚えていないそうですが)


小学生でも知っているゴッホ。
ゴッホが好きだなんてひねりがなさ過ぎる (笑)気もして
声を大にして言いにくい気もしていたのですが、やっぱり強く惹かれることが良くわかりました。


向日葵がすきで狂ひて死にし画家
                   高浜虚子

高浜虚子にもこんな句があります。
タグ:ゴッホ展
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leaf

おー!
ゴッホ美術館に行かれたことがあるのですね!

by leaf (2010-10-27 08:35) 

madamM

leafさんコメントありがとうございます。
オランダへはゴッホとフェルメールとエッシャーを見に。ハーグは美術館充実してます。ゴッホお好きですか?
by madamM (2010-10-27 22:48) 

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