竹のブンガク~竹取物語 [文学]


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竹のブンガクで竹取物語はまんまなのですが(笑)許してください。

皆さんはかぐや姫が何故地上に降りてきたか覚えてらっしゃいますか?


かぐや姫は罪をつくり給へりければ、かく賤しきおのれがもとに、しばしおはしつるなり。
罪の限りはてぬれば、かく迎ふるを、翁は泣き嘆く。

そう、かぐや姫は、罪をつぐなうために地上に降りてきたのです。何の罪なんでしょうね?


竹取りの翁に自分が月の人間だとカミングアウトする場面では


おのが身はこの国の人にもあらず。月の都の人なり。それを昔の契りありけるによりてなん、この世界にはまうできたりける。
と前世の約束事があったと話します。


それにしても、竹取の翁が竹の中でかぐや姫を見つけたとき、かぐや姫の大きさは3寸。



9センチの女の子!

しかも


この児養ふほどに、すくすくとなりまさる。三月ばかりになるほどに、よき程なる人になりぬ



3ヶ月で普通の成人女性なみに成長!


どういう細胞してるんだ!とつっこみを入れたくなる話ですが、
気になるのは3センチだったころから精神は大人だったのでしょうか。
罪を犯して地上に降りてきたのならそういうことになりますよね。
しかも、かぐや姫は穢れた地上で過ごす事そのものが罪のつぐないだったようで
地上では何をするでもなく、沢山の求婚者に無理難題をだすのみ。
ついに
帝がかぐや姫のうわさを聞いて自らやってくるのですが、かぐや姫は部屋の奥に逃げてしまいます。


袖をとらへ給へば、面をふたぎてさぶらへど、はじめて御覧じつれば、たぐひなくめでたくおぼえさせ給ひて 「許さじとす」とて、ゐておはしまさん
帝は袖をつかんで、隠している顔を見ると、この世のものとも思えない美しさ!
思わず
「もう離さないよ!」
と連れて帰ろうとします。

かぐや姫は頑なに拒否。しかも光り輝く姫は影になってしまうのです。
で、さすがの帝も出仕させるのを断念するのです・

帝が断念?



かぐや姫は「天の羽衣伝説」の流れを受け継ぐ物語といわれており、
古事記の時代から貴種の降下や放浪もお約束のストーリー。
最近嵐の大野君が演じた「怪物君」もそうですよね。
かぐや姫もそのパターンなのですが、
帝の寵愛をうけること=この世で最高の幸せ
という価値観の中、


もしかしたら、気が進まない…という女性がいたのかも。
で、天人だから断ってもよいわよね?という発想にしたのかも

なんて考えたり。



竹取物語、かぐや姫の無理難題にあの手この手を考える求婚者たちの様子も面白いし
かぐや姫が天に帰る場面での天人の高飛車ぶりがスゴすぎなので
そんなところにつっこみを入れつつ読むと、勉強にもなるし、
古典が身近に感じられたりもするのではないかと思います。







タグ:竹取物語
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コメント 6

sako

地震は大丈夫でしたか?大変な事になってますね。
被害が少ないことをお祈りします。

いにしえの人も現代人と感性は変らないと思います。
そう思って読むと古典もよりおもしろくなりますね。^^
by sako (2011-03-11 22:18) 

madamM

sakoさんコメントありがとうございます。
sakoさんもお子さんが東京にいらっしゃるのですよぬ?大丈夫でしたか?
我が家は、偶然家族が早く帰宅していたので、私だけ職場でしたが、夜には帰れました。着物友達も無事だったので一安心です。
竹取物語読み返して、特にかぐや姫の昇天部分は読みでがあると思います。


by madamM (2011-03-12 19:59) 

millet

madamM様、ご無事と伺え安心いたしました。
「明日はどうなるか分からない」と思い、
毎日、「ママは明日死ぬかもしれないから、今、言っておくね」と子供たちに毎日伝えている言葉がありますが、昨日まで大阪に出張していたので、会場が東北地方だったら"(/へ\*)
といつまで生かして頂けているか分からない、限りある命を生きていることを改めて実感しました。
生かして頂けている限られた時間の間に、子供たちに、家族に、親族に、自分の周りのたくさんの方々に少しでも多くの愛を残せますように。。。

by millet (2011-03-12 22:13) 

madamM

milletさんコメントありがとうございます。
家族は比較的早く連絡がついたので、安心感ありました。娘が家で一人だったので、かなりこわがってましたが。家族の絆を改めて感じました。

by madamM (2011-03-13 10:34) 

asaka

ご無事で何よりです
私も娘と連絡はとれましたが、顔を見るまではやはり心配でした。一緒にいられる、話ができるというのは当たり前でなく幸せなことですね
by asaka (2011-03-13 22:01) 

madamM

asakaさんコメントありがとうございます。
我が家は私だけ職場から夜中まで帰れませんでしたが、夫と娘は早いうち自宅に帰れたので安心できました。あれから毎日並んで寝てます。
by madamM (2011-03-14 11:26) 

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